2013年11月13日水曜日

まずは前提条件を整えます

趣味の楽器演奏、しかし「出番」の予定なし。これはなかなかにストイックなものでございまして(このへんは後日書きます)。どこまでやるか、何者になるかは自分が決める。ふむ。
しかしそのストイシズムは裏返せば青天井のチャレンジを許してしまうもの、でもあります、〆切のない作家はいくらでも原稿を書けるだろう(またはまったく書けないだろう)、というたとえで伝わりますかしら。もし私が大金を自由に動かせるようならば(ありえない仮定は虚しい)、マウスピースやら小物やら好きに揃えて、さらにはきっと進歩の度合いに応じて楽器を買い換えるとかしてしまうことでしょう(笑)。でもさすがにそれは違うかな、と。やりたいこと、なりたいものは何か。

思い立って始めた特殊初心者としてのトランペットは、生活環境が変わって生音に触れる機会がなくなったことの代償と(これは自分が成長しなかったら満たされない厳しい条件ですね)、いまの自分が「初心者」を経験することに主眼があります。前者はもしかすると満たされない、でも後者は冷静に意識的に自分の状態を観察することを忘れなければ、まずクリアできる、はず。であれば、コストを掛けないで地道に上達を目指すのが、自分の条件に見合った目標となる、と考えましょうそうしましょう。そもそもかけられるコストが以下略。

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そもそもが短くない時間それなりにテューバに取り組んできた自分には、その経験の中で学んだこと得た知識、使えそうなメソッドがすでにある。まずはその点検からだな、ということで読み返した本、用意した教則本がこちら。




前者「金管楽器を吹く人のために」はフィリップ・ファーカスの名著、だと思うのですがもう旧いのかな、Amazonさんだとマーケットプレイスになっちゃうのね。

高校生の頃に読んだ本書、当時は「シカゴ響で活躍したホルニスト」であることの意味を知らなかったなあ…世代的に考えればフリッツ・ライナー時代がその活躍の中心時期になるのですね、今ならもうそれだけで頭が下がる感じです(笑)。ほんの一時期気の迷いでホルンを吹けるようになろうかと考えた時期に、彼の名を冠したモデルの楽器を知った程度の認識でしたが、私が感じる本書への恩は実に大きいものであります。そうか、もう数十年ごしですか…(過ぎた時間を考えてすこし気が遠くなった)

アメリカらしく、と言うべきなのかもしれませんが、アンブシュアを構成する口の周りの筋肉についての説明に多くを割いているこの本、知識の点検には最適でした。楽器演奏についての理解がないままに、小学生以来のトランペットに挑んで虚しく跳ね返されるのはさすがに年甲斐のない負け方ですからね!(若干空元気)

ということで知識は確認した、そして練習には教則本が必要だ、ということで用意したのがアンブシュアビルダー、リップスラーが43パターン収められている、これまた長いつきあいのエチュードです。まずは音を作らなくちゃ、ですからね。だって自分の音色が嫌いだと練習が辛いですもん。
なお、ここにはトランペット用へのリンクを貼りましたけど、実際には手元のテューバ用をそのまま使ってます。というか、エチュードそのものはかつて暗記するまでさらったので(日課でした)、思い出せないときにチラッと見るくらいでいいから問題なし(笑)。
これで自分の元々の楽器がホルンだったらすこしパターンが違うし(昔友人のを見た記憶ではF/B♭のダブルを想定していた、と思う)、トロンボーン用ならスライド用の指示があるだろうからまた違うのでしょうね(こっちは未見)。この点でテューバとトランペットの移動はしやすかった、かも。

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あとは定番のアーバンとかその辺がほしいところですがテューバ時代にはコープラッシュ、ベルカントスタディくらいしか使っていなかった、さてどうしたものか。

と考えるまでもなく、IMSLPの存在に思い当たります。あそこにならもしや、という想定はあたり、リンク先できっちり全巻が入手できますよ。ありがたいことです、ありがたすぎるので練習開始から8ヶ月経ってもまだセグメント1にしか手がついていません(笑)。

さてこれで最低限の準備はできた、はず。ということで、初心者観察日記続きます。ではまた。

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練習パターンの偏りは進度を遅くするように思えるので、アタック方面(実はテューバのころから苦手)、レガート方面と、テューバのものを転用して使ってます。仕組みが同じ楽器は助かるなあ(笑)

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